こんにちは「おかねとマネジメントの相談所」所長のナガツバです。
皆さんは金融機関と交渉する時に不安になりませんか?
なぜ不安になるのでしょうか?
理由は大きく分けて3つあります。
・お金を借りられるか分からないから。
・何を聞かれるか分からないから。
・怒られるかもしれないから。
これらはいずれも対策を立てていれば乗り越えられます。
では、どのような対策をとればよいのでしょうか?
毎年多くの金融機関と交渉を行うナガツバが金融機関からお金を借りたことのない方や、金融機関との交渉経験が少ない皆さんの不安を解消いたします。
不安① お金を借りられるか分からないから。
融資を受けるときのポイント
例えば、融資のお願いに金融機関を訪れたとします。
皆さんの前には担当者がカウンター越しにおり要件を聞いていきます。
その時「事業にお金が必要なので融資をお願いします!」
とこれだけ話して担当者の方は理解できるでしょうか?
融資のお願いをする時に押さえるべきポイントは以下の3つです。
1.そのお金がなぜ必要になったのか?(必要理由)
2.そのお金の使い道は何か?(資金使途)
3.そのお金は効果がありきちんと返済できるのか?(投資効果と返済能力)
不安解消方法:目的意識をしっかり持つ
お金を借りに金融機関へ相談に行っているわけですから、漠然と「もしかしたらお金を貸してもらえるかも」としか考えていない人と上記の抑えるべきポイントを押さえた人とでは、担当者はどちらの話を真剣に聞くでしょうか?
言わずもがな後者に決まってますよね。
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、金融機関と取引をしたことがない人や、金融機関とのお付き合いが浅い経営者にありがちな行動パータンなので注意しましょう。
いずれにせよ、目的意識をしっかり持つことで「お金を借りられるか分からない」という不安は解消されます。
不安② 何を聞かれるか分からないから
そもそも準備不足
金融機関へ相談する際、皆さんは何を持って行かれますか?
ハンコ? 通帳? カード?
これらは持っていって当たり前。経営者であれば決算書や確定申告書を持参しましょう。
これは取引がある金融機関でもそうですが、特に取引のない初めての金融機関へ行く際は名刺と同じくらい重要な書類となります。
というのも、金融機関の担当者がお金を貸せる相手かどうかを客観的に見極めるために必要なものが数字。つまり決算書や確定申告書になるわけです。
従って、決算書や確定申告書は金融機関担当者とのコミュニケーションツールだという認識で良いかと思います。
もし可能であれば、初めて取引する金融機関には直近3期分の決算書や確定申告書を用意していきましょう。
というのも、直前の決算だけでは、たまたま黒字になったのか、赤字になったのか。売掛金や在庫、買掛金が多いのか少ないのかの比較できる材料がないからです。
ですので、初めて取引する金融機関には直近3期分の決算書や確定申告書を用意していきましょう。
不安解消方法:想定される質問をあらかじめ考えておく
さて、決算書や確定申告書を用意していくのは分かりました。
でも、持って行っただけでは対話ができません。
当たり前ですが、決算の内容を見て担当者から質問が飛んできます。
それらに応えられるようにしないといけません。
では、具体的には決算のどのようなところを聞かれるのでしょうか?
これはほんの一例ですが例えば…
・売上や利益の対前年比増減要因は何か?
・荒利率(売上総利益率)が何%か?
・販管費の内訳の中で構成費の高いものは何か?またなぜ高いのか?
・売掛金や在庫(棚卸資産)、買掛金が前期と比べ急激に変化していればその要因は何か?
・役員貸付金(会社から経営者への貸付)が増加した要因は何か?
・固定資産は何を購入し増加したのか?購入時の資金の調達方法はどこから?
などこれはほんの一例に過ぎませんが、金融機関の担当者は決算の数字を見ると一般的には上記の質問をしてきます。
ということは、これらに答えられるだけの準備をしないといけませんよね。
ご自身で決算処理をしていればなぜ増えたか減ったかなどの理由はわかるかと思いますが、税理士に決算処理をお願いしている場合は予め確認しておきましょう。
これだけで「何を聞かれるか分からないから」という不安は解消されます。
不安③ 怒られるかもしれないから
なぜ怒られるのか?
そもそもなぜ怒られるという考えになるのでしょうか?
担当者も人の子です。何もしないお客様を怒るようなことはしないでしょう。
でも経営者の方に話を聞くと「あの金融機関は担当者が怒るから嫌だ」という話はよく耳にします。
ではこうした経営者はなぜ怒られるのでしょうか?
それは、担当者から見てあなたの対応が誠実ではないと捉えているからです。
「いやいや担当者が能力がないからこちらの言っていることを理解できないんだよ!」
そうお怒りの気持ちも分かります。
であれば、担当者が理解できるように説明するのが経営者であるあなたに求められる能力ではないでしょうか。
そして、ここからが重要ですが、怒られたことのある経営者の多くの方を見ていると共通して言える3つのポイントがあります。
それは
・曖昧な答えかたをする
・聞かれたことが二転三転する
・嘘をつく
いかがですか?もしあなたの取引先がこんな感じだと継続してお取引しようと思うでしょうか?
不安解消方法:信頼を構築する
金融機関の担当者も決して好きであなたを怒っているわけではありません。
もちろん担当者によってはあなたと「水があわない」担当者もいます。
でも、水があわないと思う前に自分の心に手を当ててみてくだださい。
何か心当たりはありませんか?
これまでの経緯(いきさつ)の中でどこかであなたが先ほどの3つのポイントに当てはまることをしてませんか?
そうであれば、まずはご自身の態度を改めてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
それでも信頼関係が構築できないのであれば、担当者の上司の方を指名して担当を変えてもらうようお話ししてみることもひとつです。
お互いストレスを感じながらでは良い関係性は構築できませんからね。
これだけで「怒られるかもしれないから」という不安からは解消されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
金融機関は皆さんにとって”敵”ではありません。
私も長年金融機関担当者とお付き合いしてきて言えることは、彼らも社内でたくさんの業務をこなしているのです。
融資をすることだけが彼らの仕事ではありません。
預金を集めたり、投資信託を提案したり、時には保険の相談をしたり…
今の時代に生きる金融マンは20年前と比べ沢山の業務をこなさなければいけません。
そのために、日夜勉強をして少しでも皆さんのお役に立てるように頑張っています。
彼らのバックボーンを知ることもまた、あなたの不安を取り除く手段になるかもしれません。
ということで今日は「金融機関との交渉で大事な3つのポイント」というテーマでお送りいたしました。
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それではまた。
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