こんにちは「おかねとマネジメントの相談所」所長のナガツバです。
今日は少し角度を変えて、将来的に経営に携わる可能性のあるお子様の話をしたいと思います。
皆さんはお金の話をお子様としていますか?
「そんな下世話な話なんて子供としたくないよ。」
そう思った方はこの記事を読んでみてください。
お金は決して汚いものではありません(衛生的にという話ではなくて…)。
私も小さな子にお金の話なんて理解もできないだろうし、大人になってからでも良いだろう。そう思ってました。
でもそれは今から40年も前の金利が高かった時代であればそれでも良かったのかもしれません。
これからの時代は自分の資産をいかに守るか。国は最低生活できるレベルの対応しか取れなくなる可能性もあります。
つまり、これから大人になる子供たちに今から正しいお金の知識を身につけさせなければ、税金や社会保障として持っていかれどんどん資産が減るかもしれません。
この記事では、経営に携わる方がお子様にお金のことを教えるための3つのポイントを丁寧に解説していきたいと思います。
もちろん、経営に携わる方でなくても、お読みいただくことで気づきがあると思います。
- 貯金はリスク⁉︎
- 投資はギャンブル?
- ジュニアNISAの活用
ぜひ最後まで読んでください。
本日の相談
私には自分の会社を任せようと思う息子がおります。
今はまだ小学生ですが本人も将来はお父さんの後を継ぎたいと言ってます。
経営者としてのノウハウはいずれ教えて行こうと思いますが、お金の話となると自分も働いてから身につけたものなのでどう教えていいのか分かりません。
まずは、子供にお金の何から教えるべきでしょうか?
お金の話は親子でもあまりしないという方がいらっしゃるかと思います。
相談者様もお子様が小学生ということもありまだ早いということと、どう教えたら良いのかで悩んでいるようですね。
では、お子様にお金の話をする際に大事なことをポイントを絞ってお話ししていきましょう。
貯金はリスク⁉︎
普通預金の金利は何パーセント?
皆様親の世代が持っている常識として、とりあえず今すぐ使わないお金は金融機関に預けておこうという概念がある方が大半であると思います。
しかし、現在の日本の普通預金の金利は何パーセントかご存じでしょうか?
だいたいの金融機関は0.001%です。
つまり100万円を預けても1年間で10円の利息しか付きません。
ATMの利用手数料はいくら?
次に、お金を引き出す際のことを考えます。
例えば、年末年始など休日に急に現金が必要になった場合、とりあえずATMからお金を引き出しますよね。
その際の休日利用手数料はいくらかご存知でしょうか?
たまに使うから知っているよ。だいたい110円だよね。
そうです。
これがコンビニATMなどで引き出すと倍の220円かかる場合もあります。
では、日本人は1年間でどれくらいATMに手数料を支払っているかご存知でしょうか?
数年前の調査では加重平均で2,952円もの手数料を年間で支払っているとのレポートも出ています。
そんなに手数料を支払っているの!
110円くらいなら仕方ないかと思っていたけど、塵も積もれば山となるだね。
いかに手数料を払っているかおわかりいただけたでしょうか。
円の価値は下がっている?
「インフレ」という言葉は聞いたことがあるかと思います。
例えばディズニーリゾートの入場料。
開園時(1983年)の入場料は3,900円でした。
しかし現在では最大9,400円と約2.4倍も高くなってます(2021年10月時点)。
そんなに値上がりしているの!
例えば、いつか二人でディズニリゾートに行こうと40年間大切に1万円を預金しておいたら、約40年後の現代ではチケットが一人分しか買えなくなっているのです(預金利息をゼロと仮定した場合)。
実はディズニーリゾートの入園料が上がったのもインフレの影響を受けているからなのです。
つまり「インフレ」とはモノの値段が上がることを言います。
二人分買えたチッケットが一人分しか買えないということは、見方を変えれば円の価値が下がったということになります。
ここまでをまとめると…
- 金融機関に100万円を預けても1年後には10円しか利息がつかない(普通預金の場合)。
- ATM手数料は年間約3,000円取られている(加重平均)。
- モノの値段は上がっている(インフレ)。
預金金利が1年間で10円しか付かないのに、使い方にもよりますがATM手数料を約3,000円も払い、しかもインフレで円の価値は下がり昔に比べ買えるモノの量が減っているのです。
しかも、この先さらにインフレになる可能性は高いと言わざるを得ません。
世界各国の中央銀行はインフレ目標を設定しその中心値が2%であり、日本も2%を目標としているからです。
2%の「物価安定の目標」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」(日本銀行HP)
https://www.boj.or.jp/mopo/outline/qqe.htm/
つまり何を言いたいかというと、現代において資産を「預金」だけに頼るのはリスクであるということです。
【貯金がリスクであるということを詳しく知りたい方へのおすすめの本】
投資はギャンブル?
預金だけで資産を持つことにリスクがあることは分かったけど、じゃあ何で資産を持つべきなの?
「投資」という選択を考えることです。
投資って株とか買うんでしょ?暴落したら怖いしなぁ…
怖いと思うのは投資の本質をきちんと理解していないからです。
ところで「投資」と「投機」の違いはわかりますか?
「投資」と「投機」は何が違うの?
長期的視点で、株や投資信託の配当や値上がりを期待して運用する方法。
短期的視点で、FXやデイトレードなど相場の変動により短期的な売買を繰り返し運用する方法。
ご覧いただいて分かるとおり「投資」と「投機」は運用スタイルが全く異なります。
この違いを知らずに一攫千金を狙うのは「投機」にあたり、気がついたら「大事なお金を失ってしまった…」なんてことにもなりかねます。
大事なのは「投機」がダメと言っているのではなく「投資」と「投機」の違いをきちんと理解することです。その上でどちらを選択するかは皆さんの自由です。
ただお子様にお金の教育を実践するのであれば長期的視点(=投資)で考えることが望ましいと思われます。
【もっと詳しく「投資」と「投資」の違いを知りたい方へおすすめのサイト】
リベラルアーツ大学「【投資と投機の違いとは?】投機でお金を失わないために大切なことを解説!」
投資はお金持ちのやること?
長期的視点で「投資」を行っていくことは分かったけど、そもそも手元に投資するだけのお金がないよ。やっぱり投資はお金持ちがやることなんでしょ。
いいえ。お金持ちだけが投資ができるとは限りません。
では、どうやって手元のお金を作れば良いのでしょうか?
手元のお金がなければ作るしかありません。
でも限られたお金は生活費で消えてしまいます。
そうであれば生活費を見直してみてはどうでしょうか。
具体的には固定費を見直すことから始めてみてください。
- 毎月の携帯電話料金の見直し
- 保険の見直し
- 電気代の見直し
例えば、携帯電話料金は「格安SIM」に変えるだけで毎月の支払額がグンと下がります。
楽天経済圏の方であれば「楽天モバイル」へ乗り換えれば、貯まった楽天ポイントでお支払いも可能なので固定費の見直しには効果があります。
こうして、固定費を見直して浮いたお金でお子様へお金の使い方を教えるための資金に回していきます。
ジュニアNISAの活用
ここまででお子様には
- 持っている資産を全て貯金で持つことはリスクであること
- 投資はギャンブルでなはなく長期投資を行うことで資産形成につながること
という二つのことを親として教えることができるかと思います。
では、長期投資をするための教材として何がいいのでしょうか?
それはズバリ「ジュニアNISA」を活用することです。
ジュニアNISAとは?
ジュニアNISAとは正式には「未成年者少額投資非課税制度」といい、国が創設した子供も向けの投信信託等への投資枠と捉えておくと良いでしょう。
ジュニアNISAの特徴としては
ポイント① 口座開設年の1月1日に19歳までの方が利用できる
ポイント② 最長5年間は非課税。
ポイント③ 制度終了後も20歳になるまでは非課税で保有可能。
ポイント④ 毎年80万円までは投資が可能
ポイント⑤ 18歳までは払出しに制限あり
などの特徴があります。
詳しくはこちらでご確認ください↓
どうやって始めれば良いのか?
ジュニアNISAを始めることは分かったけど、どうやって始めればいいの?
まずはお子様の証券口座の開設から始めましょう。
証券口座の開設と言われると窓口に行って色々手続きをしなければいけないし面倒臭いと思われがちですが、今のご時世ネット証券であればインターネットだけで口座開設ができてしまいます。
ネット証券開設のおすすめポイント
ネット証券開設のおすすめポイントはこちら↓
- ネットで手続きがスムーズ
- 手数料が店頭証券と比べて安い
- どこでも手軽に取引ができる
と言ったところでしょうか。
ネット証券大手といえばSBI証券や楽天証券などがありますが、お子様や初心者であれば個人的には楽天証券をオススメします。
楽天証券をオススメする理由
楽天証券をオススメする理由はこちら↓
- 手数料が安い
- 初心者でも画面が見やすい
- 楽天ポイントで投資が可能
と言うことが挙げられます。
【楽天証券をオススメする理由と口座開設方法をもっと詳しく知りた方はこちらの動画をご覧ください】
子供に投資を教えるためには何を基準に選べば良いのか?
ネット証券に子供名義の口座も開設したし、いよいよジュニアNISAができるね。
でも何を基準に選べばいいの?
その前に、まずは投資をする際の基本的な考え方について
- 今すぐ使うお金は投資しないこと。
- 長期的な視点で捉えること。
- 投資は「リスク」があるということ。
「リスク」と聞くと怖いイメージがありますが、「リスク」とは「危険」とか「損失」ということではなく、「可能性」のことをいいます。
その上で、次の点に着目して投資信託等を選んでみてください。
- 分散投資の効果が得られるもの
- インデックスファンド
- 投資信託手数料の安いもの
上記ポイントをおさえると、個人的にはアメリカのS&P500や世界の株式に分散投資する全世界株に連動する投資信託をオススメします。
【S&P500と全世界株に連動する投資信託をもっと詳しく知りた方はこちらのブログもご覧ください】
まとめ
それでは、本日のまとめです。
1.貯金はリスク?
・普通預金の金利は0.001%
・ATMの年間支払う手数料は加重平均で約3,000円
・モノの値段は上がっている(インフレ)。
2.投資はギャンブル?
・「投資」は長期運用。「投機」は短期運用。
・お子様にお金の教育をするのであれば「投資」の目線で。
・運用資金の捻出は固定費の見直しから。
3.ジュニアNISAの活用
・ジュニアNISAとお子様のための投資非課税枠。
・手数料の安い楽天証券への口座開設がオススメ。
・S&P500や全世界株に連動する投資信託を長期運用。
最後に
マネーリテラシーの向上が次世代の経営者のお金の感覚を磨くことにつながります。
そのためには、親である皆さんのマネーリテラシー向上が必要不可欠です。
このブログでは、皆さんのマネーリテラシーが向上し、会社の経営に専念できるような情報を発信し続けていまいります。