こんにちは「おかねとマネジメントの相談所」所長のナガツバです。
皆さんや皆さんの周りにこれから起業したいんだけど何から手を付ければよいのか悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
私のところにもそういう方がいらっしゃいます。
この記事をご覧いただくと起業するにあたっての心得が習得できます。
この記事で分かることはこちら↓
- 起業するための心構えとは?
- 起業する時に何から準備すればいいのか?
- 起業する時に考える「三つの輪っか」と「軸」とは?
さて、今回の相談者はこんな方です。
私は営業職のサラリーマンを20年勤めて来ました。
20年毎日営業でお昼はラーメンを食べ歩き、自分でラーメンを作るまでになりました。
家族や友達にも美味いと言ってもらえるようになり、このまま定年まで誰かに雇われて生きていくのもつまらないと思いラーメン屋をやってみたいと決意しました。
既に何を作るかも考えており、お店のデザインも頭の中ではできてます。
でも、いざ起業しようと思うと何から準備をしたら良いのか分かりません。
どうすれば良いのでしょうか?
起業しようと考えた時、メニューやお店の内装などを考えると楽しくなりラーメン屋さんを始めたいという気持ちがどんどん膨らみますよね。
でもその前に大切なことがあります。
まずは自分のできることの棚卸しから始めてみましょう。
ということでまずは結論から↓
覚えておくべき3つの基本
- まずは自分の棚卸しをすることから始める。
- 「やれること」×「やりたいこと」×「お客様の求めるもの」をしっかり考える。
- その上で「誰に」「何を」「どのように」提供するのかもしっかり考える。
自分を棚卸ししてみよう
棚卸しといっても具体的に何をすればいいの?
「棚卸し」とは言い換えれば「自己分析」のことです。
例えばこんなことです↓
棚卸し(自己分析)の具体例
どんな”想い”で起業しようと思ったのか?
これまでの経験を活かせるのか?
起業する目的がはっきりしているのか?
などなど、まずはご自身を見つめ直してみてください。
その際、大切なのはできるだけ棚卸ししたものを書いて身近な人に意見を聞くことです。
どうしても早く起業したいので、この辺を飛ばして事業の中身から考えてしまう方もいらっしゃるかと思います。
でもまずは、これからの人生を左右する選択ですので、まずはどっしり構えて考えてみてください。
特に「どんな”想い”を持って起業しようとするのか?」ということは今後のあなたの事業の根幹にかかる部分ですのでじっくり考えてください。
このあなたの”想い”に共感した方が一緒に働く仲間となります。
また”想い”があるから事業は進められるのです。
この辺のお話はまた別の機会にでもいたします。
なるほど。
自分の棚卸しは大事なんだね。
「3つの輪っか」をしっかり考える
棚卸しは出来て、身近な人たちからも意見を聞いてみたよ。
これで、ラーメン屋が開業できるね。
いいえ。
棚卸しは自己分析をしたに過ぎません。
今度は「3つの輪っか」を考えます。
「3つの輪っか」?
「やれること」✖️「やりたいこと」✖️「お客様の求めるもの」をしっかり考える。
「3つの輪っか」とは以下のことを指します。
「やりたいこと」とは、自分がこれから始めてみたいこと。
好きでなければ長続きしません。
「やれること」とは、自分のこれまでの経験などから実際に出来ること。
自分が出来ないものでは開業できませんよね。
「お客様の求めるもの」とは、起業する事業がお客様に必要とされているものなのか。
いくら良いものを作ってもお客様があなたの作ったものを求めていなければ独りよがりとなり売れません。
この3つの輪っかの重なりが大きければ大きいほど起業してから成功する確率は高くなります。
三つの輪っかをきちんと決めず失敗する起業パターン①
〜そもそも輪っかが重なっていない〜
例えば…
「やりたいこと」:ラーメン屋
「やれること」:自動車販売の営業
「お客様が求めるもの」:焼肉屋
これでは3つの輪っかがバラバラで起業しても上手くいく可能性は低くなるでしょう。
三つの輪っかをきちんと決めず失敗する起業パターン②
〜市場調査が足りない〜
三つの輪っかが具体的に決まればいいのですが、ここを考えず失敗する方がパターンもあります。
今回のラーメン屋を例に取って失敗するパターンを学びましょう。
やりたいこと:サラリーマンで終わりたくない。商売をしてみたい→○
やれること:たくさんのラーメン屋を周り自分のラーメンを作れる→○
お客様の求めるもの:自分の周りが美味いと言っている→本当に?
上の何がいけないのでしょうか?
「お客様が求めているもの」=「自分の周りが美味いと言っているもの」なのでしょうか?
確かにあなたの周りの方々が美味しいと言っていることは事実でしょう。
しかし、あなたの周りの10人が試食して美味しいと感じたものも、100人、1000人のお客様が果たして満足してくれるでしょうか?
そんなことを言ったって、起業する前から100人や1000人の人に食べてもらうことなんか出来ないよ。
そうですね。
でも実際に食べてもらうことはできなくても調べられることはありますよね。
例えば
・周りのラーメン屋さんで評判のいいところはどんなラーメンを出しているのか。
・今どんなラーメンが人気があるのか。
・周辺の人口構成(男女・年齢など)から自分が出そうとしているラーメンはうけるのか。
などなど
つまり「お客様の求めるもの」をもう少し深掘りする必要があるということです。
ここを深掘りせず起業すると自分では味に自信があっても、お客様には全く響かないということになります。
ではこういう場合はどうすれば良いのでしょうか?
それは、まだ起業するタイミングではないということです。
もう少し市場調査をしてその上で本当に自分の作るものがお客様の求めるものなのかを確かめる必要があります。
もし、お客様の求めるものが違えばスタイルを変えなければいけないかもしれません。
そうなると起業すること自体を少し先延ばしすることも考えなければいけません。
また今回の相談者様の場合、実際のラーメン屋で働いた経験がありません。
お客としてラーメン屋に接するのと、働く側でラーメン屋に接するのでは全く見え方が変わってきます。
なので、私のところにいらっしゃるこうした方々には、
「成功する確率を上げるためにも一度、他のラーメン屋さんで働いてから起業してみてはいかがですか?」
とお話しさせていただきます。
よく「趣味が高じて…」という方もいらっしゃいますが、そのような方は稀でほとんどの方は修行せずに起業なさると3年以内にお店をたたむ傾向があります。
これはラーメン屋に限らず、起業した方の傾向で開業して3年以内が事業が伸びるか廃業するかのポイントになると言われております。これを「死の谷」とも言います。
”軸”もしっかり考える
三つの輪っかもきちんと考えたよ。
いよいよラーメン屋が起業できるね。
そうですね。
ただ、あと一つ基本的なことで抑えなければいけないことがあります。
それは”軸”という考え方です。
”軸”とは?
成長している会社や上手くいっている会社の社長さんなどとお話しさせていただくと、ほとんどの方が出来ていることがあります。
それは、経営の”軸”すなわち「事業ドメイン」「ストアコンセプト」というものを明確に持っているということです。
「事業ドメイン」「ストアコンセプト」とは、簡単にいうと「誰に」「何を」「どのように」提供するかを決めることということになります。
まとめ
それでは、本日のまとめです。
●自分を棚卸ししてみよう
・どんな”想い”で起業しようと思ったのか?
・これまでの経験を活かせるのか?
・起業する目的がはっきりしているのか?
●「3つの輪っか」をしっかり考える
・「やりたいこと」「やれること」「お客様の求めるもの」が
・「誰に」「何を」「どのように」提供するのか”軸”をしっかり決める。
●”軸”もしっかり考える
・”軸”とは「事業ドメイン」「ストアコンセプト」。
→誰に
→何を
→どのように
をしっかり決める。
最後に…
起業するにあたり、家族の理解を必ず得てください。
家族の理解を得られないまま進めると、事業が失敗した時にトラブルになる可能性が高くなります。
よくありがちなのは、奥さんや親に隠れて金融機関からお金を借りて副業的に事業を始めるケース。
事業が上手くいっているときはいいですが、返済が滞るようになるとご自宅に督促状などが届きます。
そうなると家族とトラブルになるかもしれません。
なので、家族の方の理解は必要なのです。
ということで、今日は「【超重要】これから起業する人が覚えておくべき3つの基本」についてお話しさせていただきました。
この記事が参考になった、良かったと思う方は下にある「いいね」ボタンを、
また、SNSでこの記事をシェアをしていただけたら「いいね」そしてリツイートをさせていただきますのでよろしくお願いします。
それではまた。