融資

【初めての融資シリーズ②】お金の使い道を金融機関へ話す時のポイント

こんにちは「おかねとマネジメントの相談所」所長のナガツバです。

皆さんは金融機関から融資を受けたことがありますか?

この記事では、金融機関から始めて事業性融資を受ける方や融資経験が浅い方向けに融資の際にどのようなことに気をつけて話せば良いのかをシリーズで解説していきます。

長年金融機関と交渉してきたナガツバが金融機関からお金を借りたことのない方や、金融機関との交渉経験が少ない皆さんの不安を解消いたします。

融資を受ける時のポイント

抑えるべき3つのポイント

皆さんが融資を受ける時どんなふうにして金融機関の窓口へ行きますか?
闇雲に融資をお願いしても担当者は困惑してしまいます。

そこで、融資をお願いする時のポイントとして以下の3つを押さえましょう。

1.そのお金がなぜ必要になったのか?(必要理由)
2.そのお金の使い道は何か?(資金使途)
3.そのお金は効果がありきちんと返済できるのか?(投資効果と返済能力)

今回はこのうち2番目の「そのお金の使い道は何か?(資金使途)」についてポイントを押さえて掘り下げていきます。

その他のポイントを詳しく知りたい方は下記をご覧ください。

「資金使途」とは何か?

そのお金を何に使うのか?

あなたは「資金使途」という言葉を聞いたことがありますか?

金融機関で融資を受ける際に必ず聞かれるキーワードです。

「資金使途」とは要するに「そのお金を何に使いますか?」という意味です。

使い道がはっきりしないものに金融機関は事業性の融資を出しません。

当然あなたも何かの理由でお金が必要になったので金融機関を訪れたのでしょうから、資金使途は明確にしておく必要があります。

では具体的に金融機関の担当者に何を伝えれば良いのでしょうか?

「資金使途は」設備資金と運転資金に分かれる

金融機関の担当者に資金使途を伝えるためにまずは、頭の中で資金使途を整理しましょう。

資金使途は大きく分けて二つに分かれます。

一つは設備資金。もう一つは運転資金になります。

設備資金とは?

設備資金とは読んで字の如く。何か設備投資をする際のお金のことです。

例えば、運送業であればトラックを買いたいとか、製造業の生産ラインを増やしたいとかが設備資金と呼ばれるものです。

あと修繕費用なんかも設備資金になります。

例えば不動産賃貸業でアパートの外壁を直したいとか、ラーメン屋さんの水回りの改修費用なんかも修繕費用として設備資金となります。

運転資金とは?

一方で運転資金とは、会社を運転(経営)していく上で必要となる資金のことです。

具体的には、仕入れ先への支払いだとか、従業員の給料を支払うのに使うとかが運転資金にあたります。

通常、運転資金の場合、自社にお金が入ってくるタイミングとお金が出ていくタイミングにタイムラグが生じる際に発生します(これを「サイトギャップ」と呼んだりします)。

このサイトギャップの考え方は会社経営をしていく中でとても重要となります。

ベテランの経営者の方でもこの仕組みをきちんと理解しないで、金融機関と交渉している方もいらっしゃいますので、このサイトギャップの考え方はきちんと理解しましょう。

運転資金やサイトギャップについての詳しい説明は以下をご覧ください。

使い道は明確ですか?

設備資金にしろ、運転資金にしろ、その融資の使い道をきちんと担当者に話せなければ融資を受けることはできません。

設備資金であれば、見積書などのエビデンス(証拠書類)できちんと使い道を示せますが、運転資金については見積書などのエビデンスがありません。ではどのようにして使い道を示せば良いのでしょうか?

運転資金は資金繰り表で示せ

運転資金が必要な理由はタイムラグ(サイトギャップ)です。

つまり、お金が入ってくるタイミングより出るタイミングが早いので資金が必要だということです。

そのお金の入るタイムミングと出るタイミングを示したものが「資金繰り表」というものです。

言葉だけは聞いたことがあるかもしれません。

今日お金をいくら使って、いくら出ていったかを集計して、将来のお金の入るタイミングと出るタイミングを予測するものです。

資金繰り表をつけられるようになれば、いつ、どれくらい、お金が必要になるのかを理解できるようになります。

逆に資金繰り表をつけられなければ、どのタイミングでいくらお金が足りなくなるかわからないため急に用立てが必要になるかもしれません。

この急な用立てで融資相談に行くと金融機関担当者はあまり良い顔をしません。
なぜなら、自社の資金繰りもわからない人にお金を貸して果たして大丈夫なのか?と疑問に思うからです。

従って、運転資金が必要な理由を説明する際には資金繰り表を作って持っていきましょう。

設備資金は必要(ニーズ)なのか欲しい(ウォンツ)のか?

設備資金は見積書を出せばいくら必要かはわかります。

しかしそれが、必要に迫られた設備(ニーズ)なのか、それともあったらいいな、欲しいなという設備(ウォンツ)なのか、皆さんであればどちらが融資が通りやすいと思いますか?

答えは前者、つまり、必要に迫られた設備の方が融資は通りやすいと思われます。

なぜなら、その設備がないと事業に支障をきたすとなれば、仮に融資が出ないと事業そのもの継続が危ぶまれるからです。

一方で、欲しい設備というのは、本当にその設備投資が事業が伸びる投資なのか、効果はどれくらいあるのかというエビデンスが必要となりますので、前者と比べると融資のハードルは高くなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

金融機関から融資を受ける際のお金の使い道について、考え方のポイントをお話ししてきました。

まずは設備資金と運転資金に使い道を切り分ける。

設備資金であれば見積書などのエビデンスと一緒に投資効果についても説明できるようにしておく(これも書面で提出する必要があります)。

運転資金の場合は、資金繰り表でいくら足りないのか、そして返せる目処はあるのかを提示する。

ざっくりこれだけです。

あまり難しく考えることはありません。

細かなところは金融機関の担当者と一緒に詰めていけば良いでしょう。

これでまた融資の道が一歩近づきました。

なお、今回解説した記事はあくまでも一つの考え方であり、金融機関やほかの方の解説記事では別の方法もありますので、色々な考え方に触れご自身の考え方にあったやり方を身に着けてみてください。

ということで、今回は「お金の使い道を金融機関へ話す時のポイント」について解説いたしました。

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それではまた。

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