こんにちは「おかねとマネジメントの相談所」所長のナガツバです。
昨日に引き続き、お盆休みということもあり、僕の過去についてお話ししたいと思います。
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挑戦を始めるために必要だったこと
会社に入って10年目。
同期は現場に出てバリバリ決算書も読めるし金融機関とも交渉してました。
そんな中、僕は会社に入ってからのほとんどの時間をほぼ広報や統計といった自分の夢とはかけ離れたバックオフィス業務に費やしてきました。
今になって思うのは、なんでもっと隙間時間を自分の夢を追いかけるために使わなかったのか。
それはどこか夢は夢のままで終わるんだと半ば諦めかけていたからだと思います。
そんな状態なので、当然中小企業診断士を目指すと言っても、基礎知識もない、経験もない、何もない状態からのスタートでした。
なので、まずは知識だけでも身に付けておこうと、試験勉強を本格的に始める2ヶ月前に最低限決算書は読めるようになろうと思い、簿記2級の勉強から始めました。
なぜ簿記2級だったのかというと、理由は3つあります。
1.決算書の勘定科目が貸借対照表の科目なのか損益計算書の科目なのかが分からなかったから
2.仕訳を理解することで個々の商取引の流れを把握したかったから
3.工場の原価計算など工業簿記を理解しておかないと「財務会計」という科目の理解が遅くなるから
別に中小企業診断士を目指す人が必ず簿記2級をやらなくてはいけないということではありません。
僕が同期よりも財務に関して圧倒的に勉強不足であったことから少なくとも彼らに追いつくためにはこれくらいやらないとという思いで始めたものです。
もし、簿記2級を勉強したいというならば、勉強の仕方は
「インプット学習→アウトプット学習→インプット学習」これを繰り返す。
まずはテキストをざっと読む(インプット学習)。
そして覚えた内容の部分の過去問を解く(アウトプット学習)。
間違ったところをテキストに戻る(インプット学習)
これを章ごとに繰り返し勉強しました。
僕の場合、簿記2級の資格を取るのが目的ではなく知識を習得するのが目的だったのでざっくりとしか勉強しませんでしたが、本気で簿記2級を目指す方は以下の教材や専門学校がオススメですので参考までにリンクを貼っておきます。
インプット教材のおすすめ↓
アウトプット教材のおすすめ↓
おすすめの専門学校はこちら↓
挑戦
そんなこんなで、僕の中小企業診断士への挑戦が始まりました。
中小企業診断士の一次試験は1年に一度毎年8月に行われ、
1.経済学・経済政策
2.財務・会計
3.企業経営理論
4.運営管理
5.経営法務
6.経営情報システム
7.中小企業経営・政策
の全7科目から構成される試験です。
因みに合格基準は以下の通りとなっております。
合格基準
全7科目の総点数が満点の60%以上だと第1次試験合格(ア)第1次試験合格の有効期間は2年間(合格年度含む)
「LEC 東京リーガルマインド」HPから引用
(イ)1科目でも40点未満だと不合格
(ウ)科目免除申請を行うと、当該科目は受験を免除され、総点数から除かれます。
中小企業診断士試験の魅力は複数年にわたりチャレンジできること。
例えば、1年目に7科目全体で400点だとすると、全体で60%の要件(100点満点×7科目×60%=420点)を満たしていませんので一次試験は不合格ということなります。
ただし、個別で60%(60点)を超えている科目があればその科目は「科目合格」となり来年は免除となります。
これが結構重要で後々、このシステムに救われることになります。
奮闘
こうして始まった僕の試験勉強。
僕の場合まずは、専門学校から送られてくるDVDを見ながら、1ヶ月1回の実力テストを7科目、つまり7ヶ月繰り返し行いました。
その後、集合研修で全国の仲間とオフラインで集合研修を行い、モチベーションを高め合い、また自宅に戻り孤独な戦いをしてました。
そして迎えた2008年8月。
この1年間で勉強した時間は約1500時間。
僕にとって2007年から2008年は、人生でこんなに勉強したことはないというくらい勉強勉強の1年間でした。
エアコンのない暑い部屋で汗をかきながら勉強した日。
夜中3時まで勉強し寝不足になりながら次の日仕事に向かった朝。
子供が夜泣きをして奥さんが大変な思いをしている中、後ろ髪を引かれる思いで勉強した夜。
これだけ頑張ったんだからきっと合格する。
そう信じてました。
結果は700点満点中383点。
つまり60%を満たせず一次試験不合格でした。
現実はそんなに甘くはありませんでした…
これには本当にショックでショックで自己採点した日は相当落ち込んだことを覚えてます。
その時、専門学校の先生に宛てたメールが以下です(一部抜粋加工)。
結果420点に37点足りず1次試験合格となりませんでした。
●●先生や◯◯先生の気持ちに応えることができず、ホント申し訳ございません。
でも、それ以上に正直悔しいです。
でも、この一年間は決して無駄ではなかったと思います。
これだけ勉強したこと正直なかったですから。
だから、リベンジはしたい。それが今の気持ちです。
再起
こうして僕は、中小企業診断士試験2年目を迎えることになりました。
幸いなことに、1年目で7科目中3科目が60点を超えていたので、3科目は科目合格となり残り4科目に集中することができました。
ここで、科目合格システムのありがたさを身を持って体験したのです。
あと1年、これまでの7科目から4科目に重点を置いて勉強できるし、一度勉強したのでゼロからではないことで気持ちは一年前と比べるとかなり楽になりました。
あとはひたすら過去問を繰り返し繰り返し何度も解き、不正解だった箇所のインプットに集中しました。
こうして迎えた2年目の8月。
僕はある決意を胸に試験会場である早稲田大学の前にいました。
「会社にはこれ以上迷惑はかけられない。
もしこれで落ちることがあれば、僕は会社を辞めて自分で資格を取ろう」
そう決意した僕の前に見覚えのある顔が。
そう、お世話になった専門学校の先生がエールを送るためにわざわざ来てくれたのです。
「ここまで、2年間やってきたことは決して無駄ではないよ。あとはこの2年間の想いをとことんぶつけてきなさい」
そういって僕の背中をポンと叩いてくれました。
二日間の試験はあっという間に終わり、自己採点をしてみました。
ちなみに合格ラインは、100点満点×4科目×60%=240点です。
結果は…
248点。
辛うじて、一次試験を合格することができました!
安堵の気持ちと同時に、今まで協力してくれた会社、専門学校の先生、そして何よりどんな時も僕のことを励まして後押ししてくれた奥さん。
みんなの顔が思い出されて感情がぐちゃぐちゃになったことを覚えています。
でも、これはあくまでも一次試験を通過しただけで、まだ中小企業診断士になったわけではありません。
今後、僕には二つの選択肢がありました。
一つは、二次試験を受けて中小企業診断士になる道。
もう一つは、中小企業診断士養成過程へ進み中小企業診断になる道。
前者は言わずもがな、試験を受けて診断士になる道。
後者は養成過程という7ヶ月間の合宿形式で行われる座学と実際の企業を訪れて報告書を作成する演習を通じて診断士になる道。
僕は迷わず、後者を選びました。
その理由は、
1.合宿形式で一流のプロから知識を体系的に学ぶことができること
2.実際の企業を訪問しヒアリングして報告書にまとめるまで実践形式であったこと
3.診断士を目指す同士と7ヶ月間苦楽を共にできること
以上の理由から僕は養成過程で診断士の資格を取得することを決意しました。
しかし、この養成過程はこれまでの僕の人生の中で最も辛く険しい7ヶ月間になりました。
この僕の人生観を変えた中小企業診断士養成過程の話についてはまた別の日にでもお話ししたいと思います。
僕が中小企業診断士になりたかった本当の理由
こうして僕は苦難の末、2010年11月に中小企業診断士の資格を得ました。
資格をとった僕は、会社でもバックオフィス業務から表舞台に立つようになり、僕の夢でもあったお客様と直接お話しできる環境を自らの手で勝ち取ることができました。
その後も紆余曲折しながら沢山の社長さんや仲間と出会い、今は年間100回は色々な相談に乗れるようになりました。
夢は実現するためにある。
そして夢を実現するために行動を起こして挑戦すること。
このことを僕は身をもって経験しました。
僕が中小企業診断士になりたかった本当の理由。
それは夢に挑戦することを諦めないヒトを応援したい。
そして子供たちが生まれ故郷で挑戦し続けることができる“ワクワク“する社会を創りたい。
そのために夢というパズルのピースを埋めて完成させることのお手伝いをしたい。
中小企業診断士の資格を取ることは手段であって、僕の本当の役割はこれから夢に向かって挑戦する人のために僕の知識や経験を役立たせること。
これこそが、僕の夢でもあるし、僕が中小企業診断士になりたかった本当の理由でもあります。
ということで、最後は少し熱くなりましたが(笑)、今日は僕が中小企業診断士になりたかった本当の理由についてお話しさせていただきました。
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それではまた。
〜中小企業診断士に興味のある方へ〜
僕の専門学校時代の師匠でもある金城 順之介 先生の著書「ゼロからスタート!金城順之介の中小企業診断士1冊目の教科書」はこれから中小企業診断士を目指す人はもちろん、診断士がどのような知識を持って普段社長さんと接しているのかを理解するために最適な一冊です。
ご興味ある方はリンクを貼っっておきますので是非どうぞ。